新潟県長岡市に住む70代女性が10月、「あなたのことを重要容疑者として特捜で調べている」と検事などをかたる人物から電話があり、現金合わせて2960万円をだまし取られる被害にあいました。警察が特殊詐欺事件として捜査しています。
警察によりますと、長岡市に住む70代女性のもとに10月上旬から10月27日までの間に検事や警察官をかたる電話があり「保険証の手続きをしないと使えなくなる。」「特捜です。あなたのクレジットカードで被害にあった人がいます。カードをなくしたり売ったりした覚えがないですか。」「あなたのカードを買ったと話している人物がいます。」などと話してきたということです。
女性が身に覚えがないことを伝えると「19人が被害にあっていて、1億3000万の被害が出ている。」「あなたのことを重要容疑者として特捜で調べている。この詐欺は広域的なもので、銀行、警察、郵便局などの上の人間も関わっている。犯人の全容が分からないから守秘義務を徹底しないといけない。」などと言い、女性のスマートフォンにメッセージアプリをインストールさせて、定時連絡を求めてきたということです。
電話先の人物は、メッセージやビデオ通話で連絡する中で「あなたの資産状況を調べるのに暗号資産まで調べないといけない。」「資産状況を調べるため、ほかに動かさないようにするためだ。」などと言い、女性にネット銀行や暗号資産取引用の口座を開設させ、10月17日から27日までの間、3回にわたり女性の金融機関の口座から現金を振り込ませ、合わせて2960万円をだまし取ったということです。
その後、女性の様子がおかしいと感じた家族が女性に話を聞いたところ、被害にあったことが判明。警察に届け出ました。女性が作ったネット銀行の口座や暗号資産取引用の口座からは残高のほとんどが移転されてなくなっていたということです。
警察は特殊詐欺事件として捜査していて、警察官や検事がメッセージアプリで連絡することはないことなどを呼び掛けています。










