新型ウイルスの感染の心配があって病院に行きたいけれど、車の運転が出来ない…。
そんな時こそ知っておきたい、人に寄り添うタクシーがあることをご存知でしょうか。

症状があっても乗せてもらえる仕組みとは…?


【記者リポート】
「発熱があって、発熱外来を受診したいのですが…?えっ、病院まで公共交通期間を使わずに…ですか?! 私、車の運転ができないから…熱の中で病院まで何十分も歩かなきゃいけないの!」

新型ウイルスの感染が疑われる場合、公共交通機関の利用を避けるようには求められますが、具合が悪い時には…正直困りますよね。

そんな人たちを助けようと、新潟市内を走る新潟第一交通では、感染が疑われる人や陽性となった人を送迎する専用タクシーのサービスを始めています。

【新潟第一交通 渡邉麻希子教育担当】
「問い合わせはかなり増えましたね。毎日電話が鳴っています」


車内の仕組みはどうなっているのか?

【新潟第一交通 渡邉麻希子教育担当】
「後部座席と運転手が乗る運転席は、完全にビニールシートで覆って密閉して区別しています。運転手の安全も守れるようになっています」


さらに車内の前後には1つずつ空調を設置しているため、後部座席で客が咳き込んでもその飛沫は運転席には届きません。また、運転手自身もきちんと対応して運転に臨みます。

【記者リポート】
「しっかり仕切られているので『運転手さんに移してしまうかも…』という、こちらの不安感も軽減されます」


この専用タクシーは24時間対応で、料金は1km700円。
ただ、車両は2台しかないために交代での稼働となっています。


【新潟第一交通 渡邉麻希子教育担当】
「そういった方たちの力になれたらな、という思いで運転手はみんな頑張って走っています。遠慮なく、いつでもご相談お電話頂けたらと思います」


新潟市内では他に2つのタクシー会社が、同様のサービスを行っているそうです。

利用を希望する人は、配車センターに問い合わせた際に「症状があることや濃厚接触者や陽性者であること」を伝えて欲しいということです。

新潟県の医療調整本部では、運転の出来ない人は家族や知人に送迎をお願いし「会話を控えて窓を開けて乗って欲しい」と呼び掛けています。

そもそも運転のできない人や、運転免許を返納した高齢者の家族など、病気の疑いのある人の中には、公共交通機関を使わないで移動することが難しいケースが案外多いのかもしれません。

各社で台数は限られていますが、この『人に寄り添うタクシー』を知っておくと、イザという時の心強い味方になりそうです。
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【陽性者・濃厚接触者等 送迎タクシー】
◇新潟第一タクシー 025-377-2506
◇さくら交通    025-274-3232
◇富士タクシー   025-279-5166