長岡市与板の照覚寺で竹内幸子さん(57歳)が、2022年の夏に『ののさま文庫』をオープンしたのは、「気軽に寺に立ち寄るきっかけになれば」という思いから。

「“お寺離れ”が進んでいたことがありましたし、ガランとしてる本堂だったので、本堂を活用して図書館ができないかと思ったことがきっかけです…」
照覚寺は、定期的なお寺の法要などで寺の檀家を中心に親しまれてきました。
しかし檀家の高齢化もあって若い世代の寺離れが進むなかで、追い打ちを掛けたのが新型コロナウイルス禍です。

「会食とか全くダメ。“お参り”自体もなくなったので、お寺の活動も全くできなくなって…」
法要などの恒例行事がなくなり、地域住民との交流が減ってしまいました。
そこで、幸子さんが「寺を身近な存在に」と考えたのが、お寺を“開放”すること。
お寺の図書館『ののさま文庫』を運営しているのは、読書好きの幸子さんと、息子でもある住職の清史さん、そして清史さんの妻の美穂さんです。
