上越総合病院の臨床研修医・竹内沙織さんは、今後の進路について「じっくり考えたい」と話します。

「総合診療に興味があるので、そちらのプログラムや専攻医などのある病院に勤められれば良いなと思っています」

竹内沙織さんと同様に上越総合病院の臨床研修医である小出紘平さんは、地元の新潟県上越市出身で新潟大学を卒業。
研修後も「新潟県内で医師として働く」と決めているそうです。

「すごく地元感が強い僕ですけど、いろんな風が入ってきてくれることに高揚感もある。新潟の魅力を伝えていって、すこしでも残ってもらったり、戻ってきてくれたらいいなと思っています」

研修の場として、医学部の卒業生に選ばれつつある『新潟』ですが、研修制度の改革を進めてきた新潟大学医歯学総合病院の冨田善彦院長は、現状を楽観視していないと言います。

「2年の研修だけが魅力的だと思われたのでは…。過去と比べて最多かもしれませんが、まだまだ足りませんよね。ですからあくまでも通過点だと思っています。専攻医として研修を進め、将来は何科の医者になるんだ、というところまで導くシステムの充実を図っている」

縁あって医師の一歩を新潟で刻んだ臨床研修医らが、自らの研修期間を終えた2年後以降も、改めて新潟県を選ぶのかどうか…?
新潟県や各病院の今後の取り組みが注目されます。