
きらびやかな絵の回りに1つ1つ装飾を貼り付ける小坂勝義さん(70)。えんぶりで太夫が頭にかぶる烏帽子を製作しています。子どものころから、えんぶりに親しんできた小坂さんは、会社員としての仕事をしながら40代になって烏帽子作りを始めました。以来、約30年で100以上の烏帽子を手がけてきました。

太夫たちがかぶって頭を大きく揺らしながら勇壮に大地を摺る。烏帽子はえんぶりを象徴するひとつでもあります。しかし、烏帽子や装飾品作りに後継者不足の波が確実に訪れています。

烏帽子製作者 小坂勝義さん
Q.いま烏帽子を作れる人は何人?
「3~4人かな。みんな60歳以上」
烏帽子を1つ作るのに要する時間は約200時間。決して楽な作業ではありません…。