青森ねぶた祭で曳き手に暴力行為をした青森青年会議所が先週、来年の祭への参加自粛と行為を行った会員の除名などを発表しました。今回の一件と、その対応に県民から厳しい目が向けられています。
8月6日、沿道にいた観客が祭の様子を撮影した動画です。運行を指示する「扇子もち」2人が曳き手に近づき、平手やうちわで殴る様子が映っています。
この運行団体、青森青年会議所は18日、臨時総会を開催し、来年の祭への参加の自粛と、暴力行為をした会員の男性を除名処分に、同じく行為をはたらいたボランティアスタッフとは一切の関係を断つと発表しました。
※青森青年会議所 石田壮平理事長
「やってはいけない行為をしたことを重く受け止めて今回の決定にした。2度と起こらないようにするにはどうすればいいかそこを学んでいく1年にしたい」
祭参加への自粛という重い決断を下したことを県民はどう感じてるのでしょうか。
※県民は
「処分としては妥当なのかもしれない。気の毒だけど、両方(暴行行為をした人受けた人)とも一生懸命ねぶたのために、青森のためにやったんだろうけどね」「(暴力行為は)続いてしまうと思うのでちゃんと何を見つめ直すというのを具体的にしてほしい」
一方で、参加自粛の決定は根本的な解決でなはいとする厳しい意見も聞かれました。
※県民は
「それで済ませるという風潮にがっかりします。生まれ変わった青年会議所を(来年)みなさんの前にお見せできればよかった」
祭を統括する実行委員会は、今回の発表を受け入れるとしながらも再発防止に取り組むとしています。
※青森ねぶた祭実行委員会 佐藤健一会長
「大変重いことだと思います。青年会議所がこれだけの問題を引き起こしてしまったことに対する自己責任も明確化ということでは私どもとしては然るべきかなと」
祭実行委員会では、全ての運行団体を対象に役割を明確化させるほか、アンガーマネージメントの講習会を開いて暴力行為の根絶に取り組んでいく方針です。