冬の北国で欠かせないのが車のスタッドレスタイヤへの交換です。雪国での必需品であるスタッドレスタイヤは何年使えるのか、交換のタイミングや目安などについて取材しました。

向かったのは青森市内のタイヤ専門店・タイヤ館。お忙しい中、さっそく小林店長に話を聞きました。


【そもそもスタッドレスタイヤは何年くらい持つの?寿命は?】

今回お話を伺ったタイヤ館青森の小林店長


★タイヤ館青森 小林崇店長
「走行距離や環境にもよりますが、だいたい4年程度が目安。ただ年数だけじゃなく溝の残り具合や硬さなどにも左右されます」

【スタッドレスタイヤの寿命の見分け方は?】

小林店長「大きくポイントは2つあって溝の深さです
小林店長によると、スタッドレスタイヤは摩耗して溝の深さが新品の半分50%ほどになると性能低下し、冬用タイヤとして使用限界を迎えるという。
その摩耗具合を視認する目安となるのがスタッドレスタイヤの溝についている「プラットホーム

このプラットホームはスタッドレスタイヤの溝と溝の間にある突起で、これがタイヤ表面まで見えたら、タイヤの溝が半分以上すり減った「使用限界」のサインだという。

プラットフォーム(溝と溝の間にある突起)で溝のすり減り具合を確認できます


ちなみに100円玉を使った簡易的溝の深さを確認する方法もあるという。
100円硬貨の「1」の部分をタイヤの溝に直角になるよう差し込み、横から見て「1」が見えるようであれば交換した方がいいとのこと。ただあくまで簡易的なものなのでプラットホームでしっかり確認したり、タイヤ専門店や整備工場で見てもらうと安心です。

溝の間に直角になるよう100円硬貨を差し込み、横から見て1が見えるようなら交換の目安


【溝の残りだけでなくゴムの硬さが大事】

小林店長「ゴムの硬さも重要です」
スタッドレスタイヤは夏タイヤよりゴムが柔らかい。柔らかいゴムで、氷雪路・地面にしっかり接地・密着して滑らないようグリップ力が上がっている。しかしゴムなので年数が経つとどんどん硬くなっていき、路面と密着しにくくなりグリップ力も低下して滑りやすくなる。

小林店長「例え新品と同様な状態で溝が残っていても、年数が経ちタイヤのゴムが硬くなっていると、冬タイヤとしての性能は低下している状態です。その状態で、冬の気温下がった時にはもっと硬くなる、いざ走るともうずっと滑ってしまったり、あとは発進の乗り出しのときもタイヤが空転しちゃってなかなか進まないっていうことにもなります」

年数が経ったスタッドレスタイヤを測ってもらったところ硬度計の数値は60手前


小林店長によると、硬度計で新品のスタッドレスタイヤを測るとメーカーにもよりますが35~40、45以下。硬度が56以上になってくると寿命・交換が必要な目安になってくるという。

新品に近いタイヤの硬度は45あたり