『なくせばまいねや…』祖父が愛したシロバナタンポポ

北畠清美さん
「祖父に『シロバナタンポポはなくせばまいねや』と言われていた。祖父が亡くなって、部屋を片付ける時もシロバナタンポポについていっぱい資料が出てきて…。これは『やらなきゃだめでしょう』と思っちゃった」

こうして保全プロジェクトを始めた北畠さんは、2022年から弘前大学教育学部の勝川健三教授に協力をあおぐようになります。

弘前大学教育学部 勝川健三教授
「板柳のタンポポ。花は咲いて種はとれたけど、普通の種の蒔き方だと全く発芽しなかった。それだけ衰弱していると。仕方ないので生物工学的な手法で試験管のなかでなんとか増やせないかと―」

勝川教授はシロバナタンポポを1株掘り上げ、タネのもとになる部分・胚珠を試験管のなかで培養し、同じ遺伝子を持つクローンを作りました。

子どもたちにシロバナタンポポのクローンを紹介する北畠清美さん
「シロバナタンポポの赤ちゃん。種ができる部分を培養する形、いわゆるクローンといいますか…」

子どもたち
「えー!スゴイ!」

北畠さんは大学の研究室で増殖させた苗を初めて一般に公開。多目的ホール・あぷるの花壇に植えることにしました。板柳町への里帰りです。