青森県八戸市で5歳の娘に水を浴びせて放置し死亡させたとして、母親ら2人が逮捕された事件について、県議会の常任委員会で委員から意見が相次ぎました。県の体制強化のほか再発防止を強く求めています。

21日に開かれた県議会・常任委員会の環境厚生委員会で、菊池勲委員は児童相談所の現在の体制と、早急な対策を求めました。

県議会環境厚生委員会 菊池勲委員
「(児相に)2000件を超える相談が来ているという話ではあるんですが、検証まで1年くらいかかると言われています。その間に同じような事案が起こってしまってはいけないんです。そうならないような対策を緊急に講じていただきたい」

この事件は1月7日、八戸市の集合住宅で、当時5歳の宮本望愛ちゃんに水を浴びせて放置し死亡させたとして、母親の八戸市柏崎4丁目の無職・宮本菜々美容疑者(22)と、その内縁の夫で無職の関川亮容疑者(31)の2人が逮捕されました。

県によりますと2023年7月と9月に望愛ちゃんへの虐待通告があったものの、児童相談所が面会できたのは1度切りで、11月末に、一家への指導を終了しています。

この背景に「ほかに優先すべき虐待案件があった」と県は説明していますが、阿部広悦委員は、再発防止に向けた抜本的な対応を厳しい口調でに求めました。

県議会環境厚生委員会 阿部広悦委員
「きちんとした体制を取れる予算を組んだんでしょうか。給食の無償化だけでは子どもたちを守れない」

こうした意見に対し県側は、一連の対応について検証を行い市町村を含めた関係機関がより連携できるサポートや、適切な人員配置で再発防止を図ると答えました。