株主の男性が、当時の取締役4人に計4億円を会社に支払うよう求めた

このうち、枚方寝屋川消防組合の新庁舎(枚方市)への免震ゴム出荷をめぐっては、取締役らが出席する会議で、2014年9月にいったん出荷を取りやめ、国土交通省に不正を報告する方針が確認されたものの、直後に方針が撤回され、出荷が実行されました。

その後、新庁舎の免震ゴムはすべて取り換えられましたが、庁舎の運用開始は半年以上もずれ込みました。また、トーヨータイヤ側が負った免震ゴムの交換費用や、組合側に支払った賠償金は、合計で2億5千万円以上にのぼりました。

トーヨータイヤの個人株主である兵庫県在住の男性(82)は、「消防組合への出荷取りやめなどを撤回した経営判断が、交換費用や賠償を生じさせて会社に損害を与え、信用を失墜させるなどした」として、トーヨータイヤの当時の取締役4人に対し、連帯して計4億円を会社に賠償するよう求め、大阪地裁で株主代表訴訟を起こしていました。

4人の取締役側は、「某担当者から、補正を行えば免震性能が国の基準に収まる可能性があるという報告を受けたので、国交省への報告を取りやめ出荷を決めた」などと反論。

また、4人のうち当時の専務と常務は「方針撤回を決めた会議には出席していなかった」などと主張。4人のいずれも、「注意義務違反などはなかった」として、株主側の訴えを退けるよう求めていました。