門前高校野球部のアドバイザー 山下智茂さんは…

星稜高校元野球部監督で、おととしから門前高校野球部のアドバイザーを務める山下智茂さん。ノックの音がグラウンドに響くのはおよそ3か月ぶりです


山下さん
「グラウンドでやるのは(今年)初めて。いつも室内でやっているので、きょうはあおぞらの下で生徒は喜んでいるんじゃないですか」


金沢出身の選手たちが中心となって毎週末、金沢市民野球場で自主トレーニングに励んでいます。


山下さん
「地震のわりに明るい。好きな野球をやるときはやっぱりみんな元気いい。」


集まれるのは部員40人のうち15人ほどで、練習着がない生徒も多く、ジャージなどを着ている選手の姿も…。奥能登出身の塩士暖選手と埒光平選手はどちらも自宅が半壊。現在は、金沢の後輩部員の家や兄弟の家に身を寄せています。


塩士暖選手
「家族にも金沢にこうやって一人で送り出してもらって、家のことも心配ですが、1日1日大切に、野球以外のことも感謝の気持ちをもってやっていきたい。」


埒光平選手
「自分が暮らしてた町が、跡形もないくらいに崩れてたりしててすごくショックでした。いままで当たり前のように野球してたんですけど、この地震で当たり前じゃないということに気づいたというか感じたので、本当にもう結果で恩返ししたいなという気持ち」


野球で恩返しを。
震災に負けない「地域おこし軍団」は地元の人の期待を背に、再び白球を追いかけます。