取材3日目。朝5時に車に乗り込み、向かった先は珠洲市から南に約100キロ離れたJR七尾駅です。取材の目的はJR七尾線の運行再開です。七尾線は地震後、金沢から徐々に復旧していた最中で、この日は七尾~羽咋間が復旧したことで、3週間ぶりに金沢までつながりました。

取材時、七尾駅は断水していて、駅舎の外には仮設トイレが並んでいました。ホームの一部もコンクリートが崩れるなど修復しきれていない部分も多くありましたが、多くの高校生が通学のために利用する路線で、JR西日本は、なんとか再開にこぎつけました。

部活道具を持った高校生。参考書を持った高校生。リモート授業だった高校生たちが久々の対面授業を楽しみに笑顔で列車に乗り込んでいく姿が印象的でした。
「やっと電車が動いて安心の気持ち。学校でみんなで楽しく話したい」
「この電車がないと、今後遊びにいくこともできないし、復活してくれるのは嬉しい」

喜びの声が多くあった一方で、家の断水がまだ続いていて「家に帰ってからの生活は大変なままです」と不安な表情の高校生もいました。
「断水が終わるまで部活は行けないです。お風呂に入れないから…」