この日、私たちは珠洲市のいまの状況を知ろうと時間の許す限り現場をまわり、翌日に備えて道の駅で車中泊をしました。
取材2日目。冷たい雨が降る中、向かった先は珠洲市の図書館。珠洲市の中学生が金沢市へ集団避難する日でした。保護者とともに続々と集まってくる中学生。その中で、家族5人が見送りに来た中学2年生の濱田真桜(はまだ・まお)さんに話を聞くことができました。

中学2年・濱田真桜さん
「ちょっと不安ですけど、友達と会えるので楽しみ。勉強を頑張りたいです」
真桜さんの片隅で、寂しい目をしていたのは7歳の妹です。
濱田真桜さんの妹(7)
「さみしい。一緒にいっぱい遊んでくれたから…」
受け入れがたい姉との別れ。ずっと母親の手を握り締めていました。

一方で、集団避難しないと決断した中学生もいました。中学1年生の小町一嘉(こまち・いちか)さんです。

中学1年の小町一嘉さん
「友達が行くので見送りに来た。家族と離れるのが嫌。不安だから」
(友達とはどんな会話を?)「頑張ってねって。ちょっとさみしい…」
避難した102人の中学生はいま、親元を離れ、施設で寝泊まりをしながら教育を受けています。
