佐渡島内の電気は9割以上が火力発電所で賄われています。

一方で太陽光発電は、太陽が雲に隠れれば発電はされず、電力の安定供給の面ではデメリットがあります。
また、想定よりも発電が多ければ太陽光の発電を抑制する必要が出てきます。本土では地域間で電気の融通をすることで発電の抑制を避けることができますが、佐渡のような離島は独立した電気系統のため、本土のような「電気の融通」ができません。太陽光の発電量の予測、そしてそれにともなう火力発電の発電量の調整が大きく鍵を握るのです。

そこで新たに登場したのが、EMS=エネルギーマネージメントシステムです。
【東北電力ネットワーク佐渡電力センター発変電課 松原勲さん】
「EMSの子局ということで、『ひかり、の、ちから栗野江』の子局版が入っている。これが佐渡電力センターの親局と通信して、発電設備の監視制御を行うというものです」

これまで人が予測しながらやっていた電気の需給調整ですが、EMSは再生可能エネルギーの出力予測や需要の予測を自動計算で行います。
東北電力ネットワークでは2023年12月からこのEMSの試運転を始めています。