田中さん:
「このままだと『村じまい』しなくちゃいけないって声を聞きました。手を打っても、人が増えていかないってことを聞いて、ここで人が増えるようなお手伝いが一緒になってできないかを考えました」

地元住民で作る会社の農業部門を引継ぎ、この春からソバや野菜づくりをスタートさせます。
(株)ふるさと奈川 中野清美(なかの・きよみ)さん:
「全部(地主から)借りた畑です。年取っちゃってね、動けない人もいれば、遠くへ出ちゃった人も」
「枚数でいえば140枚を超えているんだけど、140枚の畑を維持できるのはあと2、3年だと思っている」
田中浩二さん:
「ここは標高が1000~1200メートルあるので、夏の暑い時も野菜が採れる。それは強味。他のところで採れない時期に野菜を作ることは武器になると思っている」
田中さんは奈川地区の農業には、住民や行政との連携が欠かせないと考えています。
そのためにNPO法人という形を選択しました。

田中さん:
「営利企業の限界というのがある。1社だけではできない公共的な仕組みの中で、地域の方の汗や知恵を巻き込むためには、NPOの形で非営利の形の中で地域の方と一緒にやっていきたい。その方がうまくできると思います」
NPO法人は順調にいけば、この春には認可される見通しで、雪解けを待って畑づくりが始まります。