日本から4000キロ以上離れたカンボジアの子どもたちに、自分たちで作った絵本を届けたい…。
長野市の高校3年生の挑戦です。
高校3年生 大西彩桜(おおにし・さくら)さん:
「果物をすりつぶしたシャーベットのような飲みものがめちゃめちゃおいしいんです」
楽しそうにカンボジアの魅力を語る、長野市の高校3年生、大西彩桜さん。
カンボジアに関心を持ってもらいたいと、2023年秋、一般市民を対象にしたイベントを開きました。

大西さんは2022年の夏、NPO法人が主催するボランティア研修で初めてカンボジアに滞在。
華やかなネオン街もある都市部では、貧困の現実を目の当たりにしました。
大西彩桜さん:
「後ろから肩をたたかれて泣きながら物乞いをされてしまいました。物乞いの子どもたちには犯罪組織が絡んでいるので、お金を渡しても子どもたちに直接渡るわけではないんです」
農村部の小学校では、子どもたちに手を洗う習慣が定着していないことに気が付いた大西さんは、18日間の滞在を終え、ある目標を立てます。
大西彩桜さん:
「カンボジアの農村部の子どもたちの健康と笑顔を守りたいと思っている」
取り組んだのは、手洗いの大切さを伝える絵本作り。
現地の小学校で、校長が口々に「図書館の本が少ない」と訴えていたこともきっかけになりました。

大西彩桜さん:
「(現地の)書店で絵本を見ていた時に、自己啓発とか健康啓発の本とか、そういうものが見受けられませんでした。それで健康意識を改善するための絵本を作って、送りたいなという気持ちが芽生えて、それで活動を始めました」