5年前の台風によるはん濫のような大規模な水害を防ごうと、阿武隈川流域に整備が計画されている遊水地の土地の活用について、意見を交わす会議が初めて開かれました。
阿武隈川流域では、5年前の台風19号で各地で堤防が決壊して大きな被害が出ました。こうした水害を防ぐために、国は一時的に大量の水をため込む広さ350ヘクタールの遊水地の整備を計画をしています。
この広大な土地を普段どう活用していくのか。31日、専門家が初めて集まり、意見を交わしました。自治体からは、遊水地は運営管理も含め持続可能なものでなければならないといった意見が出ました。
矢吹町・蛭田泰昭町長「やはり大事なのは、事業が高収益でできるのか。誰がそのリスクを負担してヒト・モノ・カネは誰が出すのか」
委員長を務める福島大学大学院の川越清樹教授は、幅広い観点から議論を深めることが必要だと指摘します。
福島大学大学院共生システム理工研究科・川越清樹教授「次世代につなげないといけないというところがよく考えないといけないところだから(地域の)意向や科学的な知見を合わせて利用していくことを考えなければならない」
2月下旬には、地元関係者との話し合いが開かれる予定です。