「声出し応援がないと作品は成立しない」

地域密着の理念を掲げるJリーグにとって、地元メディアとの会話も大事な仕事。試合前も、クラブのSNSのコメント撮影や海外向けメディアのインタビューなど分刻みのスケジュールで動く。忙しい中でもサポーターとの時間をおろそかにすることはない。


野々村
サッカーが「作品」としてより良くなるために何が必要なのかということを、サポーターとかお客さんが教えてくれることがあると思います。自分が思っていることと、サポーターの人たちが感じていることが同じかどうかを確かめて答え合わせするためには、いろんなところに行ってゲームを見ることはすごく大事な仕事じゃないかと思っています。

本来はここなんだけど、現状はここだと(ギャップを感じている人)からすると、ちょっとした出来事がすごく不満に繋がったりすると思うんです。スタジアムに来てくれている人たちはサッカーの仲間。一つのことを成し遂げようと思ったときにはみんなで目標と現在地をしっかり揃える。これが大事かなと思います。


五郎丸
ファンから一番大きく上がってくる声は何ですか?

野々村
「声出しの応援を早く再開しましょうよ」と、どこでも言われます。サポーターの熱量がストレートに伝わる「声を出す応援」がないと、サッカーとしての「作品」は成立しないと思っています