西アフリカ・ニジェールの軍事政権は、隣国のマリやブルキナファソとともに、周辺国で作る共同体から即時離脱すると発表しました。

ニジェールの軍事政権の報道官は28日、国営テレビで共同声明を読み上げ、隣国のマリ、ブルキナファソとともにECOWAS=西アフリカ諸国経済共同体を即時離脱すると発表しました。

ニジェールでは去年7月、軍によるクーデターが発生して欧米寄りの大統領が排除されたほか、2020年にはマリで、2022年にはブルキナファソでもクーデターが起きて軍が政権を掌握しています。

これらの国々ではイスラム過激派のテロが頻発するなど治安が不安定で、声明ではECOWASが「テロや情勢不安との戦いにおいて、3か国を支援することに失敗した」と非難しています。

また軍事政権発足以降はいずれもロシアへの接近が指摘されていて、マリではロシアの民間軍事会社「ワグネル」が派遣されているとみられています。

一方、ECOWASは声明で、「3か国から正式な通知を受けていない」と明かし、「交渉による解決策を見出せるよう取り組む」としています。