――京都アニメーション放火殺人事件、青葉真司被告に死刑判決が言い渡されました。判決では「直前に犯行を逡巡している」「(京アニの)ドキュメンタリーを見て犯行時間を決めている」「ガソリンの準備など行動が合理的」など述べられたポイントを踏まえると、「著しく低下していなかった責任能力はある」という判断がされたということでしょうか?

(元裁判官 西愛礼弁護士)検察官は「犯行を逡巡している」というところから、思いとどまれたでしょうという話をしていました。対して弁護側は「犯行を逡巡したとしても、妄想の影響が圧倒的で、嫌な出来事を全部消し去るためには、犯行するしかなかったという状態なら思いとどまらなかったんじゃないか」と主張していました。

裁判所は、「犯行の動機について精神疾患などが影響していたとしても、手段を選ぶ場面で影響はなく、本人の意思に従って行動した結果」と判断しました。妄想があったかなかったか、だけではなく、犯行にどのように関わっていたか、影響したか、というところが大事です。