後藤政治部長:
それはもちろんあります。岸田総理は自民党の総裁で、その総裁が1つの方針を示したということですので、当然、他も派閥解散を考えるのはおのずと想像できます。

ホランキャスター:
そうした中で、麻生派を率いる麻生さんは何を考えていると思われますか?

後藤政治部長:
麻生さんは、派閥は自民党を支えていく重要なファクターであると考えていますので、派閥を残す前提で考えています。

そうした中で、岸田総理が自分に全く相談なく大きな方針を示したということに対して、「何も聞いていない」というのもありますし、“派閥そのものを否定する”という行動に出たことに対しても不快感が生まれたのではないかなと思います。

ホランキャスター:
麻生派に関しては、裏金疑惑は出ていませんよね。

後藤政治部長:
表面化はしていません。ですから、麻生さんや茂木さんは「自分たちはちゃんと適切な手続きを行っているんだ」という主張ではあります。

ホランキャスター:
「派閥を解散すればいいんでしょう」「国民納得するんでしょ」みたいなパフォーマンスにしか見えないところも。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
裏金や不明瞭なお金の流れが気になっている。正直、派閥があるか、ないかはそこまで気になっていないというのが私の考えです。

ただ、この一連の報道を見ると、「麻生さん結構怒ってるよね」という感じがあって、岸田さんは総理でもあり、自民党総裁でもあるわけで。自民党内での信頼関係に影響を及ぼすのかなと感じたんですが。その点はいかがですか?

後藤政治部長:
21日(日)に岸田総理から麻生さんに陳謝する形で会合が行われ、表面上は問題解消するのではと見られているのですが、麻生さんや茂木さんからすれば、岸田総理は何か追い詰められたり、窮地に立たされた場合、「何をするかわからない」「予測がつかない」というような印象を持ったんじゃないかなと思います。

これまで、岸田総理は麻生さんと茂木さんの三派で物事を進めていくのが基本的な政治スタイルでしたが、「岸田総理は何をするかわからないな」という印象ができると、おのずと3者の“距離”は徐々に出てくるのではないかと見ています。