ダライ・ラマの“後継者問題” 中国政府の動きに懸念

言葉や宗教の継承とともに今、課題なのが、ダライ・ラマの“後継者問題”です。

88歳を迎えたダライ・ラマ。
チベット仏教では、ダライ・ラマの死後、後継者は「生まれ変わり」を探す伝統がありますが、中国政府が、自分たちに都合のいい「ダライ・ラマ」を擁立するのでは、という懸念があるのです。

実際、中国政府は1995年に、ダライ・ラマに次ぐ高僧「パンチェン・ラマ」の“生まれ変わり”を連れ去った上、代わりに自分たちに都合のいい人物を後継者として擁立した過去があります。

チベット亡命政府の首相は、「2年後、ダライラマが90歳になったときに、何らかの決定を下す可能性がある」とした上で…

ペンパ・ツェリン首相
「ダライ・ラマは、常に『私は自由な世界に生まれ変わる』と言っています。もし、チベットが自由になれば、彼はチベットで生まれるかもしれないが、チベットが自由になるまでは、チベットで生まれることはないでしょう」