MLBは全162試合のレギュラーシーズンが終了した。各部門のタイトルが決まり、ナ・リーグ本塁打王争いをしていたドジャース・大谷翔平(31)は最終戦で自己最多となる55号を放ったが、1本届かず、3年連続本塁打王を逃した。

今季、大谷のスタートは東京からだった。凱旋試合となったカブスとの開幕戦、東京シリーズで今季1号を豪快にライトへ叩きこんだ。そして、アメリカでの開幕戦でも2試合連続となる2号と幸先の良いスタートを切った。

4月19日には真美子夫人の出産に立ち合い、父親リスト制度を使い家族での時間を過ごした。5月に入ると、ホームランを量産、自身の月間最多タイとなる15本塁打でリーグトップ独走状態だった。「打つべき球を打てているかなと。比較的そういう打席が。振って、良い結果、悪い結果がありますけれど、甘い球で。比較的、打つべき球に対して、しっかりアプローチできている」と話していた。

7月のオールスター明けには自身の記録を更新する5試合連続ホームランをマーク。7月終了時点で38号と昨季の32号を上回っていた。しかし、8月12日にK.シュワーバー(32、フィリーズ)に抜かれると、シュワーバーは29日にメジャー史上21人目となる1試合4本塁打をマークし、大谷との差を4本と広げた。

それでも、9月12日にはメジャー史上初となる“50本塁打ー50奪三振”を記録、ここから5試合4本塁打で53号、シュワーバーに並び追走した。本塁打王については「全然何も感じてはいないですかね。1打席でも多くいいアットバット(打席)をつくりたいなというだけなので。まず自分のコントロールできるところを第一に考えて1日1日頑張りたい」と口にし、「凄い調子がいい時期だな、みたいなのが、あまりなくここまで来ている感じではある」とコメントした。

シーズン終盤を迎えた9月24日にシュワーバーが54号を放つと、25日には1試合2本塁打で56号、大谷は3本差をつけられた。最後の追い込みで最終戦に自己最多、球団記録となる55号を放ったが、わずか1本届かなかった。

各部門のタイトルが決定、打撃部門で両リーグで“二冠”が誕生、ア・リーグはスイッチヒッターでメジャー史上初の60号を放ったC.ローリー(28、マリナーズ)が本塁打と打点を獲得、A.ジャッジ(32、ヤンキース)が自身初の首位打者に輝いた。

ナ・リーグではシュワーバーが2022年以来、2度目のホームラン王と自身初の打点王となった。同じくフィリーズのT.ターナー(32)が2021年以来、2度目の首位打者、打撃部門のタイトルはフィリーズが独占した。


【ナ・リーグ打撃部門】
■首位打者 T.ターナー(フィリーズ) .304

■本塁打 K.シュワーバー(フィリーズ) 56本

■打点 K.シュワーバー(フィリーズ) 132点

【ア・リーグ打撃部門】
■首位打者 A.ジャッジ(ヤンキース) .331

■本塁打 C.ローリー(マリナーズ) 60本

■打点 C.ローリー(マリナーズ) 125点

【ナ・リーグ投手部門】
■防御率 P.スキーンズ(パイレーツ) 1.93

■勝利数 F.ペラルタ(ブルワーズ) 17勝

■奪三振 L.ウェブ(ジャイアンツ) 224個

【ア・リーグ投手部門】
■防御率 T.スクーバル(タイガース) 2.21

■勝利数 M.フリード(ヤンキース) 19勝

■奪三振 G.クロシェット(レッドソックス) 255個