能登半島地震についてです。石川県内では建物に甚大な被害が出ていますが、揺れの激しかった珠洲市では市内の建物6000棟のうち、およそ半数が全壊した可能性があることがわかりました。珠洲市から報告です。

私の後ろに見える神社ですが、鳥居が大きく崩れていて、奥の建物も1階部分が押しつぶされるような状態で倒壊してしまっています。珠洲市内を歩いていますと、こうした倒壊した建物が非常に多く目につくんですが、珠洲市の泉谷市長は市内およそ6000棟のうち、ほぼ半数にあたる3000棟前後が全壊したという見通しを示しました。

住宅への被害について、石川県全体でこれまでにおよそ2万9000棟で全壊や半壊、一部損壊などの被害が確認されていますが、特に被害の大きかった珠洲市と輪島市では、調査ができていません。今後、2つの市で調査が進めば、数字はさらに増える見込みです。

また、珠洲市では一部のエリアを除いてほぼ全域となる4800戸で未だに断水が続いています。そうしたなか、市民が心待ちにしているのが「落ち着いた入浴」です。

こちらの銭湯は普段から汲み上げた水を温めて使用しているということで、断水の影響は受けておらず、今日午後3時から営業を再開する予定です。ポンプなど設備に一部損傷はありましたが、地元の業者の協力を得て1週間ほど前に修理が終わったということです。

銭湯の責任者の方も珠洲市民で被災をしていて、避難所で生活を送っていますが、「ゆっくりお湯につかって日常を少しでも思い出してほしい」との思いから、復旧を急いだと話していました。

一方、石川県はきょう、県内の孤立地域が実質的に解消したと発表しています。徐々に生活の再建が進み始めている状況です。