■元信者“10年間で1000万円を献金” 借金ローンに家族はぐちゃぐちゃ

家族が円満になることを祈った教団のロゴが入った印鑑。元信者の女性が、当時、教会へ210万円を献金した代わりに受け取ったものだといいます。

元信者の女性
「カードは借金ローンになっていましたし、いつもローンを返している状態」
女性は、10年間で合わせて1000万円近くを献金したそうです。
元信者の女性
「知った当時は、こんな教えがあるんだってうれしくなって、だけどやっていくうちにいつも『お金お金お金』なんです。現実を振り返れば、家庭はぐちゃぐちゃでしたね。でも『反対されるのも摂理』と聞いていた」
結婚し、子どももいましたが、統一教会の活動にのめり込み、夫と離婚。
教団側は、山上容疑者の母親の破産について、11日にこう話していました。
世界平和統一家庭連合 田中富広会長
「このご家庭が破綻された諸事情は私どもも把握していません」
しかし、会見を見た元信者は・・・
元信者の女性
「当然献金して破綻しているのはわかっていると思うし。私が知る中ではそういう(破綻した)人はたくさんいたので。家もなくなっている人もたくさんいた」
■「政治家は賛同する行動慎んで」元信者の兄の訴え

かつて信者だった妹が、60万円で購入した壺の契約書をみせる男性。この男性の妹も、教会にのめりこんだ1人です。男性は、妹を10年間かけて脱会させたといいます。
安倍元総理のビデオメッセージについて、男性は・・・
元信者の兄
「インパクト強いでしょ。元総理がこういうことをしてる。家族に見せたらどうなるか。それを見た親はどう思うか『ああ、総理大臣が推薦してるんだ』と、国から承認された団体だと思うでしょう」
男性は、妹が霊感商法の販売員となり、加害者にもなったことが一番つらかったと話します。

元信者の兄
「今度は妹は他の家族も不幸にしていく。それが一番苦しかった。政治家といっても誰1人統一教会に入信しないし、子どもも入信させない。(政治家は)単なる広告塔。賛同するような誤解を招くような行動は慎んだほうが私はいいと思う」
教団は、2009年以降、献金などをめぐるトラブルは起きていないとしています。しかし、被害者を救済している弁護士は、2021年の1年間で、合わせて3億3000万円あまりの被害があったことを明らかにしました。