能登半島地震で発生した津波について、地震後およそ8分で新潟県 糸魚川市に到達していたとみられることが専門家の研究でわかりました。
長岡技術科学大学 犬飼直之 准教授
「上越市の方では第一波は19分くらいで到達したんじゃないかと考えています。また糸魚川の方ではもう少し時間で8分くらいとなっています」

津波などに詳しい長岡技術科学大学の犬飼直之 准教授です。
犬飼教授は新潟県上越市や柏崎市などこれまで津波を観測した現地を訪れ調査を行ってきました。

こちらは犬飼准教授が海底の地形データと今回の地震をもとに、津波の広がり方をシミュレーションした動画です。
地震発生後、糸魚川市には第一波の津波がおよそ8分で到達していたとみられるということです。

長岡技術科学大学 犬飼直之 准教授
「震源域付近での津波の伝播がとても速いので上越市、糸魚川市の方に津波が速く伝わっているのがわかります」
津波が到達する速度には、その場所の水深が関係しているといいます。

長岡技術科学大学 犬飼直之 准教授
「津波の速さは水深の深さに対応します。水深が深くなりますと津波の進むスピードは速くなる。糸魚川の方では水深が深い状況が続いているということで津波が進むスピードがとても速いことが分かります」

上越市や柏崎市でも地震発生から20分以内で津波が到達したとみられています。

長岡技術科学大学 犬飼直之 准教授
「強い揺れを感じたら、すぐに避難することを考えていただきたい」

犬飼准教授は上越市では津波の高さは最大で2メートルと見ていて、第一波到達からおよそ7分後に最大の高さの津波が到達したと分析しています。