約5か月ぶりに東京の感染者が1万6000人を超え、医療現場からは急激な感染拡大で「戦慄を覚えている」との声が。自宅療養者のサポートも依頼が急増しています。
■東京9日連続で前週の2倍に 検査に行列…各地で最多更新
感染の“第7波”が急速に拡大しています。
東京都では、7月13日、あらたに1万6878人の感染を確認。1万6000人を超えるのは、2月18日以来、約5か月ぶりのことです。
大阪府の新規感染者は、1万452人で、約4か月半ぶりの“1万人超え”。沖縄県の過去最多3518人をはじめ、各地で感染者の過去最多を更新しています。
後藤茂之厚労大臣
「全ての都道府県や年代で増加をしておりまして、病床使用率については、総じて低水準であるものの、上昇傾向にあります」
埼玉・三芳町でPCR検査を行っている、ふじみの救急病院。13日の午前中、診察を始めてすぐに駐車場は一杯になり、受付には行列が出来ました。
さらに建物の中は…
病院スタッフ
「このあと看護師さんと問診をされる方々の列になります。ほぼ満員の状態です。12日まではここまでの数ではなかったです」
7月上旬、PCR検査を受ける患者は、1日約250人でしたが…
ふじみの救急病院 鹿野晃院長
「(11日は)750人くらい、(12日は)770人とかですね、3倍くらいの受診の方がおられて、陽性率が40%ぐらいで1日300人くらいの陽性者が発生しております」
ここ連日、検査希望者が700人を超え、陽性率も約40%と高くなっているといいます。この状況で危惧されるのが検査キットの“在庫切れ”。
ふじみの救急病院 鹿野院長
「抗原(検査)キットに関しては、もうすでに手に入りにくくなっているような状況ですね」
「(PCR検査キットも)枯渇してくると思いますね」
■過去最大の波が来る?医師戦慄 BA.5「いわゆる風邪ではない」
今回の感染拡大の要因となっているのが、オミクロン株の新しい変異ウィルス「BA.5」。
この男性も「BA.5」に感染して症状が悪化、一時入院していました。
BA.5に感染し一時入院した男性(50代)
「最初の3、4日は非常につらかったです。熱も39度まで上がりましたし、喉の痛み、頭痛、これがかなりきつくて、薬を飲んでいないとすぐ熱が上がってしまう状況でした」
13日に退院した男性。ワクチンは3回接種していたといいます。
BA.5に感染し一時入院した男性(50代)
「前半は熱がつらかったんですけれども、後半に関してはせきがかなりひどくて、いわゆる風邪では全然ないですね」
病院によると、これまでの「BA.2」と比べ、「BA.5」は症状が重い患者が多いといいます。
ふじみの救急病院のコロナ患者の病床は38床ありますが、13日時点の段階で21床が埋まり、酸素投与が必要な重症患者も入院しているということです。
ふじみの救急病院 鹿野院長
「過去最大の波がまたやってくる可能性があるということで、非常に現場としては戦慄を覚えている」