活断層危険度ランク2024年版を発表

内陸地震を引き起こす活断層は、全国におよそ2000あるとされています。政府の地震本部では、長さが20キロを超えるような活断層について、今後30年以内に地震が発生する確率など評価して、毎年発表しています。

現状の最新評価は1月15日に発表されたものです。全国にある114の活断層について危険度を4つのランクに分けて評価しています。最も危険度が高い「Sランク」は全国に31あります。

主要活断層の評価結果(2024年1月1日起算)

Sランクの活断層
北海道
「サロベツ断層帯」
「黒松内低地断層帯」

山形
「新庄盆地断層帯」一部
「山形盆地断層帯」一部
「庄内平野東縁断層帯」一部
新潟
「櫛形山脈断層帯」
「高田平野断層帯」
一部
「十日町断層帯」一部
富山
「礪波平野断層帯・呉羽山断層帯」一部
石川
「森本・富樫断層帯」
神奈川・静岡
「塩沢断層帯」
三浦半島(神奈川)と周辺海域
「三浦半島断層群」一部
長野・山梨
「糸魚川ー静岡構造線断層帯」一部
長野
「境峠・神谷断層帯」一部
長野・岐阜
「木曽山脈西縁断層帯」一部
静岡
「富士川河口断層帯」一部
岐阜
「高山・大原断層帯」一部
岐阜・長野
「阿寺断層帯」一部
滋賀
「琵琶湖西岸断層帯」一部
京都・奈良
「奈良盆地東縁断層帯」
大阪
「上町断層帯」
奈良~和歌山~淡路島(兵庫)~四国北部~大分
「中央構造線断層帯」一部
広島・山口の沖合
「安芸灘断層帯」
山口・大分の間の海底
「周防灘断層帯」一部
山口
「菊川断層帯」一部
島根
「宍道(鹿島)断層」
「弥栄断層」

福岡
「福智山断層帯」
玄界灘~福岡平野
「警固断層帯」一部
熊本
「日奈久断層帯」一部
長崎
「雲仙断層群」一部

京都大学防災研究所地震災害研究センター
西村卓也 教授

「当然これは、今の地質学的、活断層の知見を集約した上で『危ない』と言っている断層です。根拠としては、比較的、数千年の間隔で地震を起こしたのに対して、最近地震が起こってないというのが調べられている断層ですので、
 要は最近しばらく起きていないので、次の地震に対して満期が近いのではないか、と思われている断層。」

広島湾周辺の活断層

Sランクと評価された中には、確率的に阪神・淡路大震災の発生直前より「危険が差し迫っている」とされている活断層も存在します。その一つが広島湾を走る「安芸断層帯」です。