“現状に不満”の若者がカギ 台湾総統選、13日に投開票

取材を続けてきた寺島記者の報告です。

ーー若者による柯文哲候補の支持は熱狂的でしたが、これは選挙にどのような影響を与えるのでしょうか?

柯文哲候補が若者層の不満の受け皿になった形ですが、ほとんどの世論調査では3番手と苦戦しています。

ただ、民進党も国民党も弱点である若者層を取り込むため、終盤戦は内政面についての主張が増えたように感じます。

総統選と同時に行われる国会議員に相当する立法委員の選挙では、与党・民進党の議席が過半数を割るという予想もあります。

ますます若い世代の票の取り込みが重要になるとみて、各党が取り組みを強化するという見方も出ています。

ーー日本への影響はどうですか?

日本への影響として懸念されるのが台湾有事の可能性です。中国が「独立勢力」とみなす民進党の頼候補が当選しても、急に態度を硬化させるようなことはないという見方が多いように見受けられます。

日台関係については野党の2人が総統となった場合、中国との距離感によっては、今よりはギクシャクする場面が出てくる可能性もあります。