「生活の質は最悪」失業率も住宅価格も上昇 若者の選択は

銀行で働く女性(27)、以前は民進党を支持していましたが、今回は柯文哲候補に入れると言います。その理由は…
柯候補に投票予定 姜さん(27)
「台湾では若い人が家を買う余裕がありません。すごく辛いです。昔は一生懸命働けば希望がありましたが、私たちの世代はそうではありません」

彼女の言うように、現在、台湾の住宅価格は上昇し続けていて、2016年に比べ、2022年はおよそ3割も上昇。また、15歳から24歳の失業率は11%に上っており、就職難も若者の不満に拍車をかけています。
柯候補に投票予定 姜さん(27)
「民衆党が台湾の問題を解決してくれることを一番期待しています」
国民党を支持していた男性(38)もまた、柯文哲候補に投票すると言います。

柯候補に投票予定 李さん(38)
「生活の質は最悪ですよ。若者は苦しいし大変です。希望がありません。若者は家が買えません。だからまだ結婚してないし、子どもを作ろうとは思いません。38歳なのに独身です。国民党も民進党も大差ありません。(中国と)統一だの独立だのと罵り合っているだけです。第3党(民衆党)に任せて変化させるべきです。みんなが公平で若者に希望を与える台湾になってほしいです」
世論調査では依然として民進党の頼清徳(らい・せいとく)候補がリードしていますが、若者の不満について、どう受け止めているのか、聞いてみました。

与党 民進党 頼清徳候補
「(Q.若者の生活に対する不満をどう受け止めて、どう解消しますか?)住宅・教育・雇用の面で若者の不満が多いことは事実です。政府はこの問題を重く受け止めています。彼らが台湾に希望を見出すことができるように、夢を追い求めることができるようにします」

一方、世論調査で2位につけている国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)候補は、自身の新北市長としての実績や中国との関係を強化することで、台湾経済を浮上させると訴えています。
若者の不満の受け皿となっている柯文哲候補。どこまで票を伸ばすのか注目されています。