新型コロナで中止されていた修学旅行を再開させる動きが出ています。先週、鶴丸高校も3年ぶりに県外への修学旅行を行いました。卒業生からサプライズ演出もあり、先輩たちから刺激を受けた旅となったようです。

(記者)「Q.何時に起きました?」
(生徒)「4時に起きました。早かったです」

今月6日、朝6時半の鹿児島空港。鶴丸高校2年生が3日間の関東方面への修学旅行に出発しました。

(記者)「Q.何が楽しみですか?」
(生徒)「ディズニー!」

この日を待ち望んでいたのは生徒だけではありません。出発前にサプライズが。

「今日の機長です、花園さん。鶴丸高校出身です。客室乗務員、仲村さん。鶴丸高校出身です。私も鶴丸高校出身です」

卒業生が修学旅行便を運行。JALのシンボルと学校名、2つの鶴丸が取り持つ粋な計らいです。

(鶴丸高校OG 日本航空・客室乗務員 仲村由佳さん)
「修学旅行便3年ぶり、思い出になるようなフライトを」

(鶴丸高校OB 日本航空鹿児島支店 久見木大介支店長)
「我々の頃は修学旅行はありませんでした。うらやましい」

鶴丸高校の修学旅行が始まったのは、今から27年前。生徒たちの強い願いによるものでした。


【1994年のMBCニュースより】
(記者)「さらに来年度は、こちらの鶴丸高校をはじめ、錦江湾、甲陵、鹿児島南高校も実施する予定にしています」

(記者)「鶴丸高校では生徒会が主体となり、7年前から修学旅行の実現に向け活動を始めました。このような活動が実り、学校側もことし9月、ゴーサインをだしました」


【現代の生徒は“先輩に感謝”】
(生徒は)「生徒会長が修学旅行に行きたい、行きたいと。先輩方のおかげもあり、頑張った甲斐もあった」


首都圏で働く卒業生も後輩たちの修学旅行をバックアップします。

(記者)「これから、どちらへ?」
(生徒)「大成建設に行きます。GO鶴セミナーという職場を訪問するプログラムです。建築士に興味があって」

首都圏で働く卒業生の職場を訪問し、仕事内容ややりがいなどを学ぶ「GO鶴セミナー」。法律事務所やメーカー、金融機関などおよそ40のグループに分かれ、社会見学です。

5年後のリニア中央新幹線開業をひかえた品川駅。新たな玄関口として大規模な開発が進んでいます。事業に関わる大手建設会社・大成建設の栗野華衣さん。入社2年目の鶴丸高校OGです。この道にすすむきっかけがGO鶴セミナーでした。

(鶴丸高校OG 大成建設 栗野華衣さん)
「高校生のころGO鶴セミナーで石油プラントの会社を訪問しました。インフラに関わる仕事で社会につながっていければという気持ちが芽生えました」

活躍する先輩の姿に生徒たちは…。

(生徒)「お金にしても物にしても人にしても規模の大きな話を聞いて、自分の中で世界が広がったような気がした」

(生徒)「いろんな建物にいろんな人が携わっていて、いろんなことを考え出来上がっているものに、私たちは暮らしていると思うと、もっと広い世界があると思った」

(鶴丸OB 大成建設 北之園副本部長)「自分の将来の職業選択や、生き方の選択の大きなきっかけになれば、うれしく思います」

受験をひかえた高校2年生。先輩たちから刺激を受け、多くの気づきがあった修学旅行となったようです。