13日から始まる大学入学共通テストに向け、受験生は正念場を迎えています。能登半島地震の被災地にいる受験生たちは今、大きく変わってしまった環境の中でも進路を決める場に臨む準備を進めています。
避難所になっている石川県能登町の鵜川小学校。図書室には今月13日から始まる大学入学共通テストを前に、最後の追い込みをかける受験生の姿がありました。
能登高校3年・廣田百恵さん
「2日から塾開く予定だったじゃないですか、そのあとに印刷しようと思っていて、そしたらこんなんになったんで。(必要なものが)今手元にない」
地震発生当日の1日から家族5人、避難所で生活をしている能登高校3年の廣田百恵さん。6日ほど前に避難所が設けた図書室の学習スペースで勉強を再開しました。しかし「地震で何日か勉強できなかったりしたので、そこの遅れとか、また地震が来た時の不安が大きい」と廣田さんは話します。
将来、理学療法士になることを目指している廣田さん。しかし、今回の地震はその夢へとつながる大学受験に大きな壁をもたらしました。
廣田さん
「みんなで寝ているので、目覚ましが使えなくて、朝起きるのが遅くなる。夜静かに入ってきたりとか、そういうところは気を遣う」
いよいよ13日に迫った試験。受験生仲間への思いを尋ねると…
廣田さん「こっちはまだ部屋とかあって恵まれているほうなので、こういう所がない受験生のほうが大変だなって」
過酷な状況で人生の転機を迎える生徒を、周りの大人たちも精いっぱいの気持ちで支えます。
塾講師
「経済的なこととか、たぶん能登高校の生徒はみんな気にしていると思う。そこで気にして、行くの諦めるのとか絶対やめた方がいいし、それは大人たちはだれもそう思っていないので、親もそうだし、学校の先生もそうだし」
被災地では、受験生たちが困難の中、立ち向かい続けています。
  
















