7月12日、安倍元総理の葬儀が、東京港区の増上寺で執り行われました。岸田総理 麻生副総裁ら自民党幹部も参列しました。午後2時半過ぎ葬儀場を出発し、火葬場に向かう途中に自民党本部、総理官邸、国会議事堂などをめぐり”最後の別れ”を行いました。後日、地元山口県でお別れ会を行う予定です。
■安倍元総理 永田町に“最後の別れ” 昭恵夫人・麻生副総裁が弔辞

ホラン千秋キャスター:
7月12日に安倍元総理の葬儀が執り行われました。東京・港区「増上寺」で午後1時から行われ、近親者のみの家族葬で喪主は昭恵夫人が務めました。岸田総理や麻生副総裁ら自民党幹部も参列していたということです。そして午後2時半過ぎに葬儀場を出発して、火葬場に向かう途中に、自民党本部、総理官邸、国会議事堂などゆかりのある場所を巡り、最後の別れを行ったということです。後日、地元の山口県で「お別れ会」を行う予定となっています。
葬儀の中で弔辞が読まれましたが、冒頭に映像が流れまして、安倍元総理が「花は咲く」という曲(※東日本大震災の復興支援ソング)をピアノで伴奏しているところに、昭恵夫人が歌っているといった映像が流れたそうです。

喪主を務めた昭恵夫人
“事件後に駆けつけて、安倍元総理と対面したとき、手を握ったら握り返してくれたような気がした。こんなに優しい人はいなかった。いつも自分をかばって助けてくれた”
葬儀の参列者によると、このような話があったことがわかりました。紙を見ずに弔辞を読んでいたそうです。

そして、他にも麻生副総裁の弔辞、こちらも葬儀の参列者によると・・・
麻生副総裁の弔辞
“冒頭事件について言葉がない。よく一緒に飲んだり、ゴルフをした。何かあると世界からシンゾー、シンゾーと言われた。安倍ちゃん、あんたがわしの弔辞を読むことになってたんじゃないか。わしがこうして弔辞を読むのは大変つらい”
というふうに弔辞を読み上げたそうです。そして、11日の通夜に関して、歴代の総理経験者や与野党の多くの国会議員、各界の著名人ら約2500人が参列し、別れの挨拶をしたそうです。安倍元総理、長い間トップを務めていたので、各国と親交があります。

フランス マクロン大統領(11日)
「日本と国民に尽くした政治家です。フランスにとって大切な人を失いました」
日本の大使公邸を訪れて、このようなメッセージを残しました。
アメリカ キッシンジャー元国務長官(11日)
「アジアの枠組みの柱として、不可欠な日本を築き上げた。彼を知ることができて光栄でした」
というふうにコメントしました。
このようなメッセージが政府には250以上の国と地域などから1700以上の弔意が寄せられています。
井上貴博キャスター:
政治家が亡くなった後、総理官邸や国会議事堂などゆかりの地を巡るというのは、これまでもあったんですか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
ありますね。小渕総理のときも一周して、そのときちょうど雷が落ちてきたとか、いろんなことがある。大体、総理経験者の場合は多いです。
井上キャスター:
世界中でも大きく今回の事件は報じられていて、ロシアのプーチン大統領も弔電を送ってくるという中、やはり世界中に影響力が大変大きな政治家だったんだなということがうかがえますね。
星さん:
7年8か月、第二次安倍政権長かったこともあって、G7とかそういう会合では、かなり特に後半はリーダー役もしてましたし、いろいろな調整役もやってましたので、そういう点では日本の存在感を高めたという点はあると思います。