元日の地震によって新潟県内に出された津波警報。
「この時もし、原発事故との複合災害が発生したら…」。
柏崎刈羽原発のある柏崎市でも車の渋滞、避難経路の確保など課題が浮き彫りとなりました。

【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「かなり市内の道路も渋滞をしていたということは確認をしている」

柏崎市で開かれた定例会見。桜井雅浩 市長がこう切り出したのは元日に発生した能登半島地震についてです。
こちらは柏崎刈羽原発から5キロ圏内にある柏崎市 荒浜で撮影された写真です。

県内に津波警報が出された20分後、高台へと避難する車が連なり渋滞が起きていました。市内では複数個所でこうした渋滞が見られたということで、「もし、津波などの自然災害に原発の事故が重なったら…」住民からはそんな不安の声も上がりました。

【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「原子力災害、地震・津波が(複合して)あった場合は、まずは津波は物理的に来るわけなので、そこから逃げる。基本的には徒歩で。(適切な避難方法を)市民の皆さまへどう伝えるのがいいのか、検討課題だと思っている」

仮に原発で重大な事故が起きた場合、北陸道と国道8号は糸魚川方面へ向かう住民の避難経路となりますが、元日の地震では北陸道が通行止めになったほか、国道8号で土砂崩れが発生。一時同時に、通行が不可能になりました。

【柏崎市 桜井雅浩 市長】「糸魚川に行く動線は2つしかない。国道8号と北陸道。市民の75%の方々が上越・糸魚川・妙高市の方に避難する。糸魚川に至るまでの動線が一つ今の段階で(実際に一時)閉鎖されている」

桜井市長は緊急時の避難経路の確保について、「国に改めて実態を伝えて、対応を求めたい」としています。