どんどん近所の人が集まってくる、巫女さんも

 急いでダウンを着て、リュックにペットボトル、パン、菓子を詰め込んで、父と近くの小学校に向かう。高齢の父は足が悪く杖をついているが、エレベーターは使えず階段で3階に。どんどん近所の人が集まってくる。近所の神社の巫女さんも。高齢者優先で暖房のきいた畳部屋に入らせてもらう。座布団と毛布、足の悪い父のために椅子を確保。この時点では水道も問題なく使えた。余震が断続的に続き、スマホで情報をチェックしてどんどん不安になる。

 民生委員のおばさん(この方も同級生の母)が父を見つけて私が一緒にいることに安堵される。いつも感謝です。しばらくすると「水道が止まり、トイレの水が流せない」館内放送が入る。災害用トイレはすぐに在庫がなくなり、男性陣がプールからバケツで水を運びトイレに水を流すが、避難者は600人もいて追いつかない。

 毛布・マットレス(アルミシート)・水・パン・ビスケット・乾燥おにぎりが都度到着して館内放送が入る。数も限られ、先着順なので急いで1階の詰所に取りに行かなければならない。もし私がいなくて、足が悪い父1人だったら取りに行けなかった。小学校から実家が近いので、余震にビビりつつ自宅に2回戻り、追加の毛布・水・食料、本、父の常備薬などを取りに行く。応接間を覗くと本棚が倒れ、割れたシャンデリアで足の踏み場なし。あと十秒遅かったら、父は本棚の下敷きだったかも。やはり実家も水が出ない。こういう時は泥棒が出ると聞くので、しっかり戸締りをして小学校に戻る。

近所で電気がついている家がチラホラ。避難所に行かない家も多い様子。 断続的な余震とこれからの不安で寝つけない。父は腰や足が痛いらしく辛そう。結局一睡もできなかった様子。私は20分ぐらい眠りに落ちた。

避難所の一つ 七尾市立中島小学校
避難所の一つ 七尾市立中島小学校