■女性当選者35人で過去最多 歌手・マンガ家など初当選
ホランキャスター:
今回の選挙結果で、注目すべき点がもう1つあります。それは、女性議員の当選が過去最多でした。これまでの過去最多は28人(2016年、19年)でしたが、今回は35人の女性議員が当選しました。
どんな方がいるのかというと…

立民)辻元清美さんと、蓮舫さん。辻本さんは2021年の衆院選の落選から、参院選に鞍替えした“新人”。比例で初当選、国政復帰を果たしました。蓮舫さんは4期目の当選です。
社民)福島瑞穂さん比例での当選で、国政政党としての1議席を守りました。
新たな顔ぶれとしては、
自民)生稲晃子さん:元おニャン子クラブ
立民)水野素子さん:JAXA職員
維新)松野明美さん:元マラソン選手
そして、女性だけではありません。さまざまな経歴の持ち主がいらっしゃるんです。

維新)中条きよしさん:歌手・俳優
れいわ)水道橋博士:タレント
維新)金子道仁さん:牧師
N党)東谷義和さん(ガーシー):“暴露系”ユーチューバー
自民)赤松健さん:漫画家
赤松さんは、当選後に「漫画家初の国会議員の誕生を意味します。日本が変わる!と思います」と喜びをSNSで発信していました。
井上キャスター:
これまでの日本の政治は、基本的に中高年の男性が作り上げた世界ですので、経歴とか、年代とか、性別とか、多種多様な方が入っていけることはいいなと感じます。そういう環境作りが進むといいなと思いますが、いかがお考えでしょうか?
佐藤准教授:
元々参議院は衆議院に比べると、多様性が反映されやすい場所だと思います。前回の衆院選では、女性議員が減ってしまいましたが、ただ女性議員の数は、国際的に見てそこまで低くない水準です。その中で、さらに今回増えたというのは、法律でも男女の候補者の均等を目指しているので、そういったことが奏功してるのかなと思っています。実際に見てみると、比例では、女性をなるべく入れよう、リストにたくさん女性を加えるという動きがありました。しかし、選挙区では、女性の当選者は低水準にとどまっています。とりわけ勝てそうな選挙区で、女性じゃなくても多様性を持った人を擁立して、より色んな方々に代表をしていただくという形が作れるかどうかが、今後それぞれの政党に問われてくるのかなと思います。
井上キャスター:
ゆくゆくは、この男性、女性の議論すらなくなるといいなと思うんですけど、まずは女性が立候補できる環境作りがもっと進むといいなと感じますが、何をどう変えると、日本の政治は変わっていくとお考えですか?
佐藤准教授:
一つ大きいのは、やはり現職の議員が優先されるものですから、新しく世代交代をする時に、どれぐらい新しい人を入れられるかがポイントになってくると思います。今回見てても、そういった形で、新しく女性の議員や若い人たちが入ってくるというパターンもあるんですけれども、やはりそういう時に世襲が選ばれやすいという政治の風土もあって、そこでは自民党などの与党も変える必要があるんですが、野党がもう少し頑張って、新しい人を入れて、違った政治勢力を作っていく、そういう努力も必要なのかなと思います。