火山のない地域では考えられない数値、群発地震

西村准教授によると「3cm」という地盤の動きは火山周辺ではみられるが、能登半島のような火山のない地域では、通常では考えられない数値だという。こうした動きに合わせるかのように、珠洲市周辺では2021年1年間に群発地震が相次いでいる。震度1以上の有感地震がこれまでに80回近くも観測されているのだ。

(珠洲市の住人)
「かなり頻繁に起きていますよね。3日か4日、長いときは1か月くらいもっとあいているかな。結構こわいね、大きな地震が来ないといいなと思うんだけど」


地殻変動の原因などは分かっていないが、西村准教授らの研究グループはこうした動きをさらに詳細に探ろうと、地震の震源近くにある珠洲市の2か所に独自のGPSの機器を設置。大地震が起きないか、現在も注意深く調査を続けている。


(京都大学・防災研究所 西村卓也准教授)
「いま起こっている群発地震の震源域が大きく分けて4つに分かれているんですけれど、その中でも一番活動的な震源域がちょうど、この海岸線の東側の辺りにあって。ちょうどその間を周りを囲むように観測点を設置しています」