なぜ脱落は、左側のタイヤが多いのでしょうか?
 100件以上の交通事故を鑑定してきた中島博史氏が指摘するのは、日本の道路事情です。

交通事故鑑定Raptor(ラプター)中島博史代表
「日本は左側通行のため、左折の際に内側を通る左のタイヤは強く捻られます。それによって、わずかずつホイールを固定するナットが緩み、最終的にすべてのナットが外れる恐れがあります。特に大型車の場合は、左後タイヤへの負荷が大きく、左後タイヤが外れやすい状況です。」

 また中島氏は、道路の形状にも、要因があると話します。道路は、排水のために中央部がやや高くなっているため、車は進行方向に対して、常に左に傾いて走行しています。そのため左側のタイヤに負荷がかかり、そのダメージの蓄積がナットの緩みにつながっているということです。