「原爆資料館」の音声ガイドにウクライナ語が追加へ
ーサミットでは、日本が呼び掛けた「法の支配の維持」などについて、重要性を各国が再認識することになりました。
コルスンスキー大使
「極めて重要なことです。サミットで採択された声明のまさに中心ですし、日本の考えに1000パーセント同意する部分です。私たちは、法律というルールに基づいた国際秩序を必要としていました。なぜならロシアが『法の支配』という原則に反したからです。」
ウクライナにとって、G7サミットは全体を通して実りのあるものになったと大使は振り返った。
ロシア侵攻以降、ゼレンスキー大統領は様々な国にアプローチし支援を訴えてきた。日本の国会でリモート演説をしたことに続き、この来日は日本に大きなインパクトを与えるものだった。しかし大使は、政府からの支援だけではなく「市民レベル」で支持を得られていることが大きな成果だと話す。

コルスンスキー大使
「ゼレンスキー大統領は、以前、オンラインで日本の大学で演説を行いました。全部で14の大学の生徒が彼の演説を聞いていました。学生は通常、国際問題に大きな関心を示さないものです。ですが、この講演を通して私たちが見たのは、日本とウクライナの関係というのが最高レベルに発展しているということです。だから今回の来日でも、ゼレンスキー大統領はウクライナを支援してくれた全ての人に、感謝の気持ちを表したのです。」
そして、日本で進められている、ある計画をこっそり教えてくれた。
コルスンスキー大使
「原爆資料館のガイドの翻訳に、ウクライナ語も追加される予定です。資料館側と合意したのです。これが実現すれば、日本を訪れるウクライナ人は、母国語のガイドを聞きながら資料館を見学することができます。今回の来日の『最大の功績』とは言えないかもしれませんが、ゼレンスキー大統領が資料館を訪れたことで実現したことです。」
“唯一の被爆国”である日本に、ウクライナは強い連帯を感じているという。主要国では「ウクライナへの支援疲れ」も指摘される中、2024年はどのように、日本はウクライナと向き合っているのだろうか。(TBS「報道の日 2023」ディレクター 新田晃一)
「報道の日 2023」(12月30日午前10時~)では、ゼレンスキー大統領を呼ぶことに奔走した日本政府側の思惑についても詳しくお伝えします。ぜひご覧ください。

















