自己中心的な風潮、がリスク情報の伝達を滞らせた

 第三者委員会は、以上の声などから、現場が管理職に相談しにくい環境があったと指摘。また、「管理職の管掌する範囲が広範で、極めて多忙で、現場の業務や実情を理解する余裕がなかったとの供述が複数得られた」と、管理職側の状況も報告した。

 組織風土については、さらに厳しい指摘がなされた。「『自分や自工程さえよければよく、他人がどうであっても構わない』という自己中心的な風潮で、この組織風土がリスク情報の経営層への伝達を滞らせる土壌になっていた」とした。そして会見でこう述べた。

(貝阿彌誠 委員長)「こうした組織風土の問題は必ずしも開発部門に限られるものではなく、ダイハツの全社的な組織風土、すなわち「社風」として深く根付いている可能性があります。」