社会生活に大きな影響を及ぼしてきた新型コロナウイルスが去年、5類移行となり、ひとつの目途が付きました。
2024年、山陰両県はどんな年になるのか?
鳥取県・平井伸治知事、島根県・丸山達也知事に、新年の抱負や展望を聞きました。

2024年について、鳥取県・平井伸治知事は、「今年は、ねんりんピックとっとり大会が開催される年。ねんりんピックを成功へと導いて、これから上昇気流に乗っていく龍のようないい年にしていければ」と語り、ねんりんピックの成功に向けた決意を語りました。

一方、島根県・丸山達也知事は、「去年は、新型コロナ対応が守りから攻めに転じることができた。今年は、エネルギー・物価高騰という大きな課題を守りから攻めに、状況を改善していく年にしていきたい。」と、県民の生活に大きな影響を及ぼしている燃料価格の上昇や物価高騰の対策に力を入れていきたいとしています。
また、鳥取県の平井知事は、去年10月、約4年ぶりに復活した米子ソウル便について、「増便を実現できるように働きかけをしているところ。島根県の丸山知事と一緒になって、山陰両県に航空路線を呼び込み、インバウンド需要や、国内のハイエンド層に来ていただきたい」と語りました。
島根県でも、去年12月にベトナム航空と国際定期便就航を目指し協定を締結。今春、単発のチャーター便の運航の準備が進められていて、丸山知事は、「海外からの観光客は、県内に留まって観光するというものではないので、コンテンツを充実させ、鳥取・島根、連携して取り組んでいきたい」と、両県協力して、インバウンド需要の拡大に取り組みたいとしました。

一方で、山陰両県では、スーパーや百貨店の閉店が相次ぐなど、県民の暮らしを支える基盤が失われつつあります。これに対し、島根県の丸山知事は、「スーパーにしても、ガソリンスタンドにしても民間の商売で維持してもらっているものの継続が難しくなっている。市町村と県が連携して、県民の生活の機能を維持していく取り組みを進めていきたい」と語り、鳥取県の平井知事も、「人口の少ない山陰だからこそ、課題先進地として解決策を考え、実行することが、日本全国のためにもなる」と、行政として県民の暮らし守る取り組みの重要性を語りました。
その他、今年8月に再稼働を予定している島根原発2号機や、鳥取県に大きな被害をもたらした台風7号に係る災害復興など、2024年、両県知事の舵取りが注目されます。