選挙応援中の安倍元総理が凶弾に倒れた“激動の一日”をまとめました。
■安倍元総理亡くなる 選挙演説中に何が…
7月8日、午後7時すぎの東京都内。配られている号外の見出しは、安倍晋三元総理が撃たれて死亡したというものでした。
安倍晋三元総理は8日午前11時半ごろ、奈良市内で演説に立っていました。候補者の応援演説が始まって、約2分経ったのち・・・
安倍晋三元首相
「そういう判断をした。できない理由を考えるのではなく・・・」
演説の最中に突如、現場に発砲音が響き渡りました。
「どうなったんですか?」
「AED下さい!救急車を呼んでいます。」
目撃した人
「みんな爆竹か何かと思っていたら、2発目がバン!ってなって。1発目がなった時に安倍さんが少し振り返った感じがして、2発目の時にはもう姿がなかったので。1人の人がビルの中走って行って、AED持って走って処置してたんですけど、心臓マッサージしてるのが見えた」
安倍元総理の後方で、演説を聴いているようなそぶりを見せる男の姿が映っています。
目撃した人
「(容疑者は)叫んでいる様子は一切ないです。近づいている時も『こら!』とかそういう様子で近づいてくる様子もなく、静かに近づいてきて」
安倍元総理の背後から男が見えなくなって、約1分後・・・
男は安倍元総理に向けて、銃を発砲したとみられ、複数の人物に取り押さえられました。路上には、犯行に使われたとみられる銃が落ちていました。
事件は起きたのは、奈良市の近鉄・大和西大寺駅付近です。男は、どのように近づいたのでしょうか。
安倍元総理は、投開票日まであと2日に迫った参議院選挙の応援演説のため、奈良を訪れていました。
男は、その様子を、道路を一本挟んだところから見ていました。その後、男は安倍元総理の背後に近づき、10メートルほど離れた場所から発砲。銃は2度発砲されたとみられ、2発目の銃弾が首に命中しました。
安倍元総理は、現場から救急車で搬送されたあと、午後0時20分ごろ、ドクターヘリで奈良・橿原市にある奈良県立医科大学附属病院に移され、懸命な治療を受けましたが、午後5時3分、死亡が確認されました。ほかにケガ人はいないということです。
午後6時すぎ、病院が会見を行いました。

病院の会見
「来られた際に、頸部(けいぶ)に2か所銃創がありまして、(銃弾が)胸部に心臓大血管にたどり着いたため、その心臓大血管が損傷したために出血をされたということであります。弾丸による心損傷、大きな穴、心臓の壁に空いた穴ですね」
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、41歳の元海上自衛隊員で奈良市内に住む山上徹也(やまがみてつや)容疑者。
捜査関係者によりますと犯行に使われた銃は、手製だとみられています。