愛媛県新居浜市内の一家3人が殺害された事件の一審判決で、無期懲役の判決を言い渡された被告の男が控訴しました。

住所不定・無職の河野智被告(56)は、2021年10月、新居浜市垣生に住む岩田友義さん(当時80)と妻のアイ子さん(当時80)、それに三男で職場の同僚だった岩田健一さん(当時51)3人をナイフで殺害したとして、殺人などの罪に問われています。

一審の松山地裁は18日、統合失調症による被害妄想が動機に強く影響したものの、犯行前にためらうなど、自らの行為を理解していたと指摘し、心神耗弱状態で刑事責任能力はあったとして、河野被告に無期懲役の判決を言い渡しました。

松山地裁によりますと21日、被告が判決を不服として高松高裁に控訴したということです。

裁判の中で被告は、統合失調症の診断は誤診と主張していました。

なお弁護側は、犯行当時、判断能力を完全に失った「心神喪失状態」で刑事責任は問えないとして、無罪を主張していました。