森友学園をめぐる公文書の改ざんを苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員・赤木俊夫さんの妻が、財務省元理財局長を相手取り、損害賠償を求めた裁判で、大阪高裁は妻側の控訴を退けました。赤木さんの妻・雅子さんは判決後に取材に応じ、「日本にも捨てられた」「私はやっぱり負けてられない」などと話したうえで、上告の意向を示しました。

――判決の受けとめは?
(赤木さんの妻・雅子さん)
「こうなるとは想像していたので、それほどのショックはないんだろうと思って今日来ました。しかし、やっぱり実際に裁判官から棄却っていう言葉を聞くと、また捨てられた、見捨てられた、とっちゃん(俊夫さん)と私は国にも捨てられたけど、財務省にも捨てられたけど、やっぱり日本(の裁判所)にも捨てられたっていう気持ちがしました。今、私は勝てない戦いを承知で戦っています。公務員の個人責任、個人責任は問われなくていいっていうこと、これを根本的に変えるために私はこれからも諦めません」

――判決の中で、「1人の人間として説明や謝罪があってしかるべき」とかかれている、どう思う?
「『謝るべきだ。だけど、裁判所は法律の中ではそれを問えない』ということを言われてしまうと、じゃあ私は次どうしたらいいんでしょう。どうしようもないから、夫が亡くなって2年経って私は裁判を始めたんです。裁判所がもう少し人間的な当たり前の心を持って判断してほしいと思います」