8日午後3時ごろ、岸田総理が官邸に到着し、取材に応じました。
ノーカットでご覧ください。

記者:
安倍元首相が街頭演説中に銃撃され、心肺停止との情報ですが、現状把握している容態や情報について教えてください。また、受け止めと、政権運営に与える影響について、お考えをお聞かせください。

岸田総理:
はい。まず本日午前中、昼前ですが、奈良県において安倍晋三元総理が銃撃をされ、そして今現在深刻な状況にあると聞いております。いま、懸命の救急措置が行われていると承知をしています。まずは、安倍元総理が、なんとか一命を取り留めていただくよう、心から祈りたいと思っています。今回の犯行の背景については、まだ十分把握できてはおりませんが、いずれにせよ、民主主義の根幹である「選挙」が行われている中で起きた、卑劣な蛮行であり、決して許すことはできないと思っています。最大限の厳しい言葉で非難をいたします。政府としては、今後、あらゆる事態を想定し、対応できるよう、万全の対応していきたいと思っています。今、懸命の救急・救命措置が行われている最中ですので、ご質問の、今後の政局に与える影響等は、いま触れるべきではないと思いますし、私自身もそうしたことを考えてはおりません。まずは、この現実の厳しい状況に対して、救命措置等がしっかりと行われる、政府としては、あらゆる事態に対応できる万全の措置を用意をする。これが大事であると思っています。

記者:
本日の対応で決まっていることがあれば教えてください。また、自民党総裁として閣僚を帰京させましたが、今後の選挙戦についてどう対応するお考えか、お聞かせください。

岸田総理:
はい。今後ですが、まずこの後、閣僚を全て帰京させたいと思います。閣僚を集めて、今回の事態について認識、そして政府としての対応、これを共有し確認をする。これを行いたいと思っています。そして今後の選挙等の日程については、いま何も決まっておりません。今後の事態をしっかり把握した上で、適切に対応していかなければならないと思っています。以上です。

記者:
閣僚を集めた際に、閣僚に対して何か指示を出される予定はございますでしょうか?

岸田総理:
まず実態を把握をした上で、政府として必要な対応をしていかなければいけないということです。ですから、実態をまずしっかり把握した上で、それぞれ閣僚の役割があるわけですから、その状況に応じて、しっかり責任を果たしてもらわなければならないと思っています。いずれにせよ、しっかりと状況を確認することから始まり、政府としてはあらゆる事態に対応できるよう、適切な対応を考えていきたいと思っています。

記者:
言いようのないような衝撃的な事態ですけれども、総理または総理経験者が襲われて倒れるという事態は、あってはならない事態です。戦前の五・一五事件のことも想起されます。戦前的な状況が出てきたんじゃないかというような声も、もう既に聞こえていますけれども、このような大きな意味での言論状況・社会状況について、総理として、あるいは岸田さん個人としての、ご所感を述べていただけますか。

岸田総理:
今回の犯行について、犯人像あるいは背景について、まだ今現在、十分に把握できておりません。よって、今後、警察の捜査等をしっかりと確認をしなければならないと思います。今のご質問「社会の風潮が変わったのではないか」、そういったご質問でありますが、今回の事件に関して、背景が十分確認されていない中で、それについて触れることは、今は控えたいと思っています。ます何よりもこの背景をしっかりと確認をすることも、大変重要であると認識をしております

記者:
警備の状況は、総理経験者ですから、十分な警備がなされていたと私たちも信じたいのですけれど、これについて、今の段階で何かコメントはございますか。

岸田総理:
もちろん警備については、最善を尽くしていたと信じたいと思いますが、それについても今一度しっかり実態を確認することも大事であると思っております。

記者:
先ほど「あってはならない卑劣な蛮行」というふうにおっしゃってます。選挙の投開票日わずか2日前の出来事です。民主主義を守るための制度としての選挙ということと、今回の行為の落差について、個人的なご所感で結構ですので…

岸田総理:
まさにそれについて、先ほど私の思いを申し上げさせていただきました。民主主義の根幹である選挙において、こうした卑劣な行為が行われたということ。これは、この民主主義国家日本の一員として、多くの国民の皆さんも同様の思いだと信じておりますが、絶対に許してはならない行為だと強く感じています。最大限の強い言葉で非難するということを申し上げましたが、そういった思いを申し上げたつもりでおります。