石破氏「“政治改革大綱”をもう1回思い出さなきゃいかんのじゃないですか」

トラウデン直美さん:
そもそもの部分で気になってしまうのは、政治にお金がかかるとおっしゃったのはそうだと思いますし、それなら、もともと「これだけ必要だからこれは確保するように」ということが決まっていれば、こういうことにはならないのではないかと思います。キックバック自体は、現在の法律としては問題ないということかもしれないですけど、やはりそれだとお金に左右されてしまうと思います。
法律を決める立場の人たちだからこそ、ある意味緩くなってしまったのではないかというところを厳しく見て、こういう法律が必要なんじゃないかという人が中から出てくるのは難しいのではないかと思うんですけれども、この構造的な部分というのは、何とかならないんでしょうか。
自民党 石破茂 元幹事長:
もう今から三十数年前、34年前だったか、リクルート事件など、いろんなことがあって、派閥のトップというのは、みんな引っかかったことがあります。そのときは自民党の中から「これではいかん」という声が出たんですよね。
プチ鹿島さん:
石破さんも若手であげてた方ですよね。
自民党 石破茂 元幹事長:
当選1回でしたね。
小川キャスター:
〈自民党「政治改革大綱」(1989年)〉
・リクルート事件を受けて策定。
・“政治資金の透明化”、“派閥政治の見直しなど”を打ち出し、「自らの出血と犠牲を覚悟して、国民に政治家の良心と責任感を示す」
1989年の「政治改革大綱」のときですよね。

自民党 石破茂 元幹事長:
本当に長い議論の末に、竹下内閣の最後の頃に出た「政治改革大綱」ですよね。それはもう本当に多くの議員が集まって、侃侃諤諤の議論をしたんです。
そこに書いてあるのは、やはり“派閥政治”というものを見直していきましょう。そして、“自らの出血”、血を流して、そして“犠牲”のもとに、我々は政治家の責任感を示すんだということを、本当に真摯に決めたという覚えがあります。私は当然1回生でした。
だけど、それがいつの間にか「政治改革=選挙制度改革」みたいな話になってしまって、政治改革の精神というものがリマインドされなくなってしまったという反省は、私自身すごくあります。
小川キャスター:
そこに立ち返って石破さんがリーダーシップを取って。

自民党 石破茂 元幹事長:
いや、私がリーダーシップを取るかどうかは別として、今の若い議員さんたちというのは、むしろ古文書みたいになってしまっている。歴史的文書みたいに。
だけども、これは党議決定してるわけですよ。例えば総裁、副総裁、党の三役は派閥離脱だ。閣僚も派閥離脱。派閥によるパーティー、閣僚によるパーティーなど、そういうものは自粛しなければいけないと。今言われてることが全部書いてあるわけ。
それをきちんと自分が幹事長のときにも、「こんなことがあったよね」ということを、私は言わなかったのです。だから、そのことを知ってるのは、私たち当選12回が最後ですよね。岸田さんでも当然10回で、この「政治改革大綱」を決めたときの議論には参加してないわけ。
だとするならば、自分がリーダーシップなどと偉そうなことを言うつもりはないんだけど、この議論に参加した者として、もう1回これを思い出さなきゃいかんのじゃないですかということだし、岸田総裁が「火の玉になって」と13日の会見でおっしゃった。
そうするならば、当時そうであったように、自民党の中にもう1回、政治改革本部みたいなものを作るというのも一つの考えかもしれませんね。














