複数球団による大争奪戦の末、ドジャース入りを決めた大谷翔平(29)。代理人事務所によると10年総額7億ドル(約1015億円)の契約で、メジャー史上最高となる超大型契約となった。大谷とドジャースの縁は花巻東高校時代から。当時から大谷獲得の意志を示しており、日本ハムからのメジャーリーグ挑戦時に続く“3度目の正直”でついに“10年愛”を実らせた形だ。ドジャースはかつて日本人選手9人が所属した、日本人にとっても馴染み深い球団。元メジャーリーガーで、2006年〜2008年にドジャースに在籍していた斎藤隆氏(53)が大谷移籍について独占インタビューで語った。

Q.斎藤さんが考える、「大谷選手がなぜドジャースを選んだか」をお聞かせください。

斎藤隆氏:全てはわかりません。これはもうあくまでも想像を超えることはありませんが。ただ、彼が花巻東から日本のプロ野球を経ずに、メジャーを目指したときがあった現実を考えてですね。あのときに彼は、かなりドジャースに気持ちが向いていたんではないかというのは、もう当時とても大きなニュースといいますか、言われていたことなので、もしかすると、二刀流が本当に認められて、そしてかつMLBでも、本当に孤独な一人旅のような二刀流の道を歩んで、そして誰もが驚くような契約に至ったっていうところは、最高のサクセスストーリーじゃないかなと僕は思いますけどね。

Q.10年総額、1015億円ということですが・・・

斎藤氏:金額の話ですね(笑)彼が子供の頃から、二刀流というものを成し遂げてきて、この途中で何度も何度も無理だろうと。日本のプロ野球でそんなことは無理だろう。メジャーではさすがに無理だろうっていう声を聞きながら、もう誰もが予想する以上のところに超えていって、ここにたどり着いたわけなので、本当に自分の中ではただただ、自分が叶えたい夢、自分がやりたいことをやり続け、成し遂げた結果の証として、世界で最高の野球人として契約を勝ち取ったということで。あとは誰も何も言うことはないんじゃないかなと思いますけどね。プレーヤーとしては、もう素晴らしいの一言になりますね。

Q.大谷選手自身もドジャースを勝てるチームとおっしゃってましたけども、そこについてはどう思いますか?

斎藤隆氏

斎藤氏:お金はもう潤沢にありますし、チームの内容としても非常に優秀な方々が揃った。まさに大谷翔平選手が優勝を狙うためにはいくつかある最高の球団の一つだと僕は思ってます。

Q.スター選手もすごく揃ってると思いますけども・・・

斎藤氏:そうですね、日本人のプレーされた方々もたくさんおられます。私もそのうちの1人に入れていただいてるとは思うんですが、それ以外にも本当に数々の有名な名前を挙げたらきりがないほどの選手がいます。その中で野茂英雄さん(55、1995年~98年、2002年~ 04年所属)っていう方を外しては語れないと思うんですけれども。日本から初めて海を渡って、メジャーリーガーとして活躍された野茂さんが入ったチーム。ドジャースっていうのは、当時からアジア部門というのが、30球団の中でどの球団よりも充実した素晴らしいスタッフを抱えて、完全に日本人を受け入れる、アジアの野球の優秀な選手を受け入れるっていうところを、どの球団よりもいち早くやってきた球団ですから、何の心配もいらないかなというところだと思います。

Q.「伝統」を斎藤さんご自身が感じた部分はありますか。

斎藤氏:例えばですけど、球場も30球団の中ではもう古い方の部類(1962年~)に入ってきてますね。エンゼルスはかなり新しい良い施設を持ってます。ドジャースは、作り自体がもうそもそも古いので、その中で上手に内装を変えて、クラブハウスとか、トレーニングルーム、トレーナールームなど今は新しくなって非常に綺麗になっているということを聞きますので、問題なく、いい環境でやれるのだけは保証できると思います。