自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題がさらなる広がりをみせています。特に最大派閥・安倍派の“裏金”疑惑をめぐっては、具体的な説明がない状態が続いています。
安倍派“キックバック”を報告か
上村彩子キャスター:
最大派閥・安倍派の裏金疑惑。どのように裏金を作っていたのでしょうか。

安倍派では政治資金パーティーの際、各所属議員に対しチケットの販売ノルマを課していました。
所属議員が販売し、その分の売り上げを振り込む。その際、ノルマを超えた分は所属議員にキックバックする仕組みになっていました。
今回わかったことは、このキックバックの分を政治資金収支報告書に安倍派側も所属議員側も記載していませんでした。過去5年間で総額1億円を超える裏金を作っていたとみられています。

今まで派閥の関係者は説明をしてきませんでしたが、新たな取材でこのようなことがわかりました。
運営を取り仕切り、資金の流れを知りうる立場でもある安部派の事務総長に対し、安倍派の事務職員がノルマ超過分をキックバックすることを報告していたとみられています。
では誰に報告したのでしょうか。安倍派の歴代の事務総長4人です。

下村博文元文科大臣、松野博一官房長官、西村康稔経済産業大臣、そして高木毅国対委員長です。
7日の派閥の会合後、下村元文科大臣と高木国対委員長に対して報告があったかどうか質問がありましたが、二人とも答えることはありませんでした。
ホラン千秋キャスター:
星さん、先ほどの映像を見ても「私じゃありません」と誰かに責任を押し付けているようにもとれます。一体今どういうことが起きているのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
パニック状態でそれぞれが責任のなすり合いをしていますが、会計をしている事務局長の職員が必ず事務総長に定期的に報告をしているわけですから、知らないはずはないですね。
それから一番重要なことは、どこかの段階で資金の流れについて制度を少しずつ変えているのですが、その制度を変えていることも明らかに事務総長主導でやっているわけです。