なぜ「直接入金」に変更?

ホランキャスター:
制度を変えているというのは、どういったことでしょうか。

星浩氏:
だんだんと焦点が絞られてきているのは、実は数年前に安倍派に対する企業団体献金が、それぞれ派閥の口座にたくさん振り込まれていたのです。
ところが、「これは誰々のノルマですよ」という問い合わせが多くあって、かなり煩雑になってきた事情がありました。
それならば1回各議員の口座にそのノルマ分はもらい、その口座から派閥に振り込む制度にしたのです。

ホランキャスター:
窓口が派閥の口座という大きなところから個人になったと。

星浩氏:
そうですね。たくさん入るともう煩雑になっちゃうので、1回それぞれの議員にノルマ分を入金して議員から派閥に入れるという制度にした。

ところがノルマ分を超える献金があったケースがいっぱい出てきたのです。そこをピンハネしているケースが続出したというのが今回の始まりなので、そこの制度を改正したときの事務総長は誰なのかと焦点が絞られてきて、松野さん、西村さん、高木さん、この辺りが制度を変えましたので、少なくてもそれについては説明をしてもらいたいですね。

ホランキャスター:
具体的に何年前でしょうか。

星浩氏:
これが数年前のことだと、おそらく検察は把握していると思います。私も今取材をしている最中ですが、数年前だと思います。

井上貴博キャスター:
責任の押し付け合いの最中だと思いますが、どうも納得がいかないことは、「クリーンな政治にしましょう」と収支報告書をしっかりと公開し、国民から料金を募って政党交付金、自民党だと160億円ほど入っていますよね。
しかし、こういった組織的な裏金作りをしているとしたら、政党交付金は全て没収されるべきで、前提が全て違う。なぜ政治家だとこんなことがまかり通るのか、全く理解できません。

星浩氏:
政党交付金が全体300億ぐらいありますが、それが入るときの前提としてなるべく企業の政治献金をやめましょうと。少なくとも個人のドネーション寄付に換えていきましょうと言いながらも、全然進まないのです。
その政党交付金の趣旨に合わないということもそうですが、最大派閥数を増やすことと、数を維持することにいかに金を使ったかがわかってきたので、その辺のメカニズムがこれから解明されてくると思います。

井上キャスター:
岸田総理は聞く力で世論の状況を見極めるでしょうが、もっと早く決断ができないのかなと。しかも決断したことはパーティーの自粛、そこを求めているわけではない。

星浩氏:
このまま松野さんが一切喋らないという状態が続けば、私は政権はもうもたないと思います。他方、松野さんは喋ると自分に疑惑が向きますから、どうも「前門の虎、後門の狼」状態になってますね。