宝塚歌劇団の劇団員が死亡した問題で、亡くなった女性の代理人弁護士が歌劇側に意見書を提出し「15項目に及ぶパワハラ行為」や調査報告書における調査の誤りついて指摘しました。

 今年9月、劇団に所属する25歳の女性が宝塚市内のマンションの敷地内で遺体で見つかりました。「宙組」に所属する7年目の劇団員で、現場の状況から自殺とみられています

 遺族側は「女性が亡くなる直前1か月間の労働時間が400時間を超えるなど長時間労働が行われていたほか、上級生からのパワハラが原因で自死に至った」と訴えています。

 歌劇団が公表した外部弁護士による調査では、長時間の業務などで「強い心理的負担がかかっていた可能性は否定できない」とする一方、パワハラは確認できなかったとしています。
 
 調査結果を受けて遺族側は「パワハラの事実認定と評価は失当」「報告書は再検証すべき」などと話し、女性がへアイロンでやけどを負ったと主張している点について、調査委員会に「やけどされた」「ちゃいろになっている」などとの女性のLINEメッセージを遺族が提出していたにもかかわらず、その内容が調査報告書に含まれていない点も問題であると指摘していました。